【人間の方が】叔母が昔務めていた結婚式場は、山の中の辺鄙な場所にある以外は典型的な昭和の式場だった。が、ある時から婚約者に捨てられて死んだ女の霊が出るという噂が広まった
913: 愛と死の名無しさん 2019/07/12(金) 18:45:31.58 ID:gRY9TJ6Y.net
世の中には式場スタッフが頑張ってもどうにもならないこともある。
これは聞いた話だけど、
叔母が昔務めていた結婚式場が曰く付きだったそうだ。
山の中の辺鄙な場所にある以外は典型的な昭和後期の式場だったらしいが、ある時から婚約者に捨てられて死んだ女の霊が出るという噂が広まる。
もちろんそんな事件は実際に起きていないし、似たような事例にも心当たりがないと叔母は言う。
霊の存在も叔母含めスタッフは誰も見たことがないし信じてもいなかったが、ソレがきっかけで不幸な結婚式が相次ぐことになった。
トラブルの内容は、
霊らしきものを見た、写真に写っていた、式以来体調が悪いので呪われたかもしれないと複数人から苦情が来る。
心霊目当ての野次馬が挙式中に乗り込んできて無断で写真を撮る。
招待客が勝手に塩をまいて花嫁のドレスが汚され、芝生も枯れる。
実際彼らにソレが見えていたのかは不明だが、いずれも人為的な問題ばかり。
相次ぐトラブルの末に式場は閉鎖に追い込まれ、叔母もしばらく職を失う羽目になった。
叔母含むスタッフ達はオカルトブームに影響された何者かの悪戯を疑っていたが、証拠もないので泣き寝入りしたという。
幽霊より人間の方がずっと怖いのかもしれない。