子供の頃、食べ物の好き嫌いがとても多かった。単に「これ嫌だな」と思ったら駄目になる
引用元: https://kohada.open2ch.net/test/read.cgi/kankon/1639207478/
アレルギーとかではなくて、単に「これ嫌だな」と思ったら駄目になる。一度も食べた事がないものでもそうなので、親には食わず嫌いせずに一度は食べてみなさい、と言われたけど、どうしても口に入れる事が出来なかった。
椎茸なんか、幼稚園の頃には普通に食べていたのに、小学校に入る直前に突然駄目になった。
親が細かく刻んで肉団子に混ぜて、それと気づかぬようにしたら普通に食べたけれど、種明かしをされた途端、胃の中のものを全部逆流させる勢いで吐き、吐いたものが気管支に入って救急車を呼ぶ騒ぎになったそうだ。自分ではあまり覚えてないけど。
小学校で同級生に騙されて食べさせられた時は、盛大に吐いた上にひきつけを起こしてしまった。これは覚えている。
外食で知らずに食べてしまっても同じような事が起きるので、基本は外食は出来ない。せいぜい、かけうどんとかシンプルなものぐらい。
嫌いなものだけ残すような食べ方も無理で、きのこ類、こんにゃく、みかん、トマト、鶏肉、豆類、海藻、麩、チーズが同じ皿に入っていると、皿の中のもの全部が食べられなかった。
一緒に調理したと思うと、皿に入っていなくても駄目。だから厚揚げや卵、大根は好きだけどおでんは食べられなかった。嫌いなこんにゃくと一緒に煮てるから。
物によっては、隣でそれらを食べている人がいるだけで吐いてしまう。だから給食もほとんど食べられなくて、それどころか給食の時間に教室にいることすら出来なくて、塩おにぎりを学校に持っていって1人別室で食べさせてもらってた。
修学旅行の食事も、白いご飯と千切りキャベツだけもらって別室で食べた。
そんなんだから、家でもほんの4、5種類のメニューしか出なかった。
中でも鶏肉が本当に駄目で、某フライドチキン屋のCMは見ることも出来ず、すぐにチャンネルを変えるか目をそらすのだけど、それでも気分が悪くなるので、クリスマスシーズンは辛かった。
レジ横にチキンがあるからコンビニのレジに近寄れないぐらいなので、両親は将来まともな社会生活が送れるのかとかなり心配して、あちこちの病院で色んな検査を受けたし、怪しげなお茶や水、変な体操とかあれこれ試したけど効果なし。
すっかり諦めていたけれど、二十歳を過ぎた頃、唐突に全部が大丈夫になった。未だに何がきっかけだったのか全くわからない。
あんなに駄目だったものが、今でも好きではないが、普通に食べられる。もともと味が苦手だったわけでもないので、吐き気が起こらなければ問題ない。
両親は冗談めかして半分本気で、「憑き物が落ちた」と言っている。本当にそうなんじゃないかという気もする。
今日、初めてフライドチキンを1本食べたので、記念に書き捨て。
ただ、父は母の作る唐揚げが一番の好物だったそうで、自分のせいで約20年も食べられなかったと言われてしまった。
これは本当に申し訳なかったと思う。母には明日、父に唐揚げを作ってあげてほしい。